続・ユビキタスの街角

ユビキタスの街角(http://tmasui.blogspot.jp/)から引っ越してきました

知ってるはずの固有名詞を思い出せなくて歯痒い思いをしたことがある人は多いはずである。 私も歳のせいか最近こういうことが多いのだが、若い人でもこういう経験はあるだろう。 最近も何度か知人の名前を思い出せなくて困惑してしまった。 顔も仕事も良く知っているのにたまたま名字を思い出すことができなかったので気まずい思いをした。 後で関連情報でググって簡単に名前を思い出すことはできたのだが、 そんなことをしなくてもすぐその場で思い出せればそれに越したことはないだろう。

知人の名前を思い出そうとするときは 脳内の連想検索機能が使われているのだろうと思う。 一瞬で思い出せる場合はそういう感覚は無いかもしれないが、 ちょっと遠い関係の知人だったりすると少し考えて思い出す場合も多いだろう。 人間は常に記憶をたどって何かを思い出しているだろうし、 古い記憶や経験を思い出してまとめるのが得意な人はアイデアマンと呼ばれているかもしれない。 そういう作業はこれまではすべて脳内で処理されていたわけだが、 これらをすべてコンピュータに「アウトソース」してすぐ利用できれば、 度忘れなどで気まずい思いをすることがなくなるだろうし、 楽々温故知新して新しいアイデアが出るかもしれない。

公開情報に関しては、こっそりググる方法を工夫すれば度忘れ問題を解決できるだろう。 パーソナルな情報に関しては、Gyazoの新機能である IvySearch を使えば度忘れ対策が万全になるだろう。

(宣伝乙だが本当にそう思ってるのでよろしく)

大昔の雑誌記事で書いたことがあるし、 以前のブログ記事でも書いたことがあるし、 最近出した本でも 書いているように、 階層型のフォルダ名とかファイル名とかは憂鬱なものだと思っている。

デジカメ写真をうまく管理できなくて困っている人は多いのではないだろうか。 「DSCM1234.JPG」のような謎ファイル名は全く検索の役にたたないし、 適当なフォルダ名をつけて保存すると名前を忘れて紛失してしまうことがあるし、 人から貰ったデジカメ写真はどこに置けばいいのか悩むし、 パソコンで写真をうまく管理するのはかなり難しいことは間違いない。

こういった面倒を避けるために 写真管理のWebサービスやアプリケーションを使っている人は多いだろうが、 Webサービスはいつ無くなるかわからないし、 将来にわたって同じアプリケーションを使い続けられるかは不安である。 大事な写真はわかりやすい形で自前で管理しておきたいものである。

写真の管理で一番大事なのは 写真データそのもの であり、 写真を捜すときに重要な要素は 写真の属性を示す タグやコメント撮影時刻撮影場所 などであろう。 これらを簡単に安全に管理できるのならば、 フォルダ名やファイル名に悩んだり特殊な管理システムを使ったりする必要は減るはずである。

写真ファイルの中身からMD5のようなハッシュ値を計算し、 その値をファイル名として写真を保存しておき、 ハッシュ値とタグ/時刻/位置情報との関連だけ記録しておくようにすれば、 キーワードや時刻や場所から写真をすぐに検索できる。 似た写真が沢山ある場合でも、 代表的な写真にキーワードをつけておけば、 時刻が近い他の写真を見つけることができるので、 全部の写真にキーワードをつける必要はない。 私は長年にわたってこういう単純な方式で写真を管理している。

写真や動画の場合は内容からの検索が難しいし ファイル名を考えるのも難しいため こういう方法が有効なわけだが、 実はあらゆるファイルで同じ方法が使えそうな気がしている。 どこからかダウンロードしたPDFなどを保存しておきたいとき、 内容をもとにしてフォルダ名やファイル名を考えるよりも、 ファイル名はMD5のような番号にしておいて キーワードやコメントだけきちんと書いておく方が楽だし 後から検索しやすいはずである。 編集中のテキストファイルのように中身が刻々変化するファイルの場合は セーブするたびにファイル名が変わってしまうと嫌かもしれないが、 異なるバージョンのファイルに異なるファイル名がついてるのだと考えれば 気にならないかもしれない。

あらゆる情報やファイルをこういう方法で管理できれば ファイル名を考える面倒や階層的ファイルシステムの呪縛から逃れられるので 幸せになれそうな気がする。 現在のところ、自分が編集したファイル以外しか試していないのだが、 普通のメモ書きなどでもファイル名を気にしなくて良い方法を考えたいと思っている。

20年ぐらい前は奈良に住んでたが今は鎌倉に住んでいる。別に大仏が好きなわけではないのだが、観光地に住むことにはメリットがあると感じている。

観光地は混雑するし、観光客目当ての店は値段が高かったりするのだが、そういうデメリットがあっても観光地に住むことには大きなメリットがある。それは「観光客は機嫌が良い」ということである。

機嫌が悪い人や金が無い人は観光に来るわけがないから観光客というものは基本的に余裕があって機嫌が良い人達である。周囲に機嫌が良い人が多ければ自分も機嫌が良くなるものだから、観光地に住んでいるとなんとなく機嫌が良くなるものであり、これは精神的にとても重要なことである。

これに加え、鎌倉は海や山の景色が気持ち良いというメリットもあるので「東京から遠い」といったデメリットは些細なことだと感じられる。私のように環境に影響されやすい人間は気持ちの良い環境で生きるのが大事な気がするのであった。

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