ワープロやテキストエディタ上で同じ処理を繰り返したいとき、
簡単にできる場合とできない場合がある。
文字列をひとつずつ検索したり置換したりする機能はいろいろなエディタに装備されているが、
「すべての文字の間に空白文字を挿入していく」ような変わった処理を繰り返し実行させるような機能は用意されていないのが普通である。
私が開発した Dynamic Macroという機能を使うと このような処理を簡単に連続実行させることができる。 たとえば「また大阪か」を「ま た 大 阪 か」に変更したいようなとき、 空白文字をひとつずつ入力していくのは面倒であるが、 Dynamic Macroを使うと 「空白文字を入力してカーソルを右に動かす」という操作を二度繰り返した後で 「繰り返しキー」を押すことにより その操作が自動実行されるようになっている。 繰り返しキーを何度も押すと同じ処理が何度も実行される。
もっと複雑な処理を繰り返し実行することもできる。 現在のテキストをprint文で囲みたい場合、 行の先頭に「print "」と入力して末尾に「"」を追加するという操作を繰り返した後で「繰り返しキー」を押すと、 下図のようにどんどんprint文を編集していくことができる。
Dynamic Macroは20年近く前に作ったシステムで、 私はEmacs上で毎日便利に使っている。 moozさんという方に Firefox上で動くバージョン を作っていただいたので、現在はFirefoxのテキスト編集エリアでも利用することができる。
Dynamic Macroはとても便利なのに何故か一向に普及する気配がないので久しぶりに宣伝してみた。 もちろん Gyazo GIFのステマも兼ねているのだが...
コメント
コメント一覧 (2)
dmacro.elは, ライセンスが明確でないため,
Linuxディストリビューションのパッケージに含めることが
できないという話を聞いたことがあります. また Emacsのパッケージと
して誰も登録していないのもライセンスが明確でないためと考えます.
一番ユルいもの(普通のGPL?)で良いと思いますが、新しいEmacsにも対応できるように修正したうえでまた公開させていただければと思います。
情報ありがとうございました。